(終了)「再考:90年前後の東京のアートシーン。そのとき何が起こっていたのか?」
2015/10/12 (月祝) 19:00-21:00

[シリーズ・検証、中村政人の視線 その1]
1989年-94年当時の日本のアートシーンを知る関係者を迎え考察

90年代前半のアートシーンを検証し、現在と未来のアートのあり方を考察するためのトークシリーズ。
当時中村と共に活動した作家、批評家、ギャラリスト等、多彩なゲストを登壇者としてお迎えします。

「再考:90年前後の東京のアートシーン。そのとき何が起こっていたのか?」

日 時:2015/10/18(日)15:00-17:00
会 場:3331 Arts Chiyoda 1階 ラウンジ
出 演:出原 均(兵庫県立美術館 学芸員)、黒沢 伸(金沢湯涌創作の森 所長)、小山登美夫(ギャラリスト)
聞き手:福住 廉(美術評論家)

90年前後は日本全国に美術館という”箱もの”が行き渡り、公的なコレクションと展示の機能が整いつつありました。
その後ポストバブルともあいまって、泰西名画やモダンマスターズの蒐集は見送られ、その代わり現代アート、国内若手作家の起用に道が開かれて行きました。

広島市現代美術館の創立から現場に立ち会い、中村政人のマクドナルドのCIを用いたインスタレーションをいち早くピックアップした学芸員、出原均氏(現・兵庫県立美術館学芸員)をお迎えし、中村と同世代でいくつもの活動をともにしたギャラリスト小山登美夫氏、キュレーター黒沢伸氏をまじえて、さらには若手美術評論家の福住廉氏を聞き手として、90年前後の東京のアートシーンを「美術館と批評とアートマーケット」との相関関係として縦横に語って頂きます。

▲小山登美夫と吉原治良作品 1992年 東京 ©Masato Nakamura

吉原治良作品の前に立つギャラリスト小山登美夫氏。当時は白石コンテンポラリーアートに勤務していました。

▲『新宿少年アート』Life is Complete作品 ©Masato Nakamura

キュレーター黒沢伸氏が、クリティークが押す乳母車にのって新宿少年アートの出品作品を解説するツアー《Life is complete》の様子。

《出演者プロフィール》

出原 均(兵庫県立美術館 学芸員)
1958年生まれ。1986年広島大学大学院修了。1986年広島市現代美術館準備室に入室。1989年広島市現代美術館開館とともに学芸員として活動。2007年兵庫県立美術館学芸員。2012年横尾忠則現代美術館兼務。現在に至る。担当した主な企画展としては、篠原有司男、戸谷成雄、菅木志雄、柳幸典、中村政人、横尾忠則、榎忠らの個展、「表出する大地」「現代絵画のいま」など。

黒沢 伸(金沢湯涌創作の森 所長)
1959年(昭和34年)、東京生まれ。東京芸術大学大学院美術研究科終了。1989年より水戸芸術館現代美術センター学芸員、1999年からは金沢21世紀美術館学芸員、2006年より現職。水戸芸術館時代、当時まだ少なかった観客参加型のワークショップやアーティスト・イン・レジデンス型のイベントを数多く手がけている。金沢21世紀美術館では立ち上げ時に観光資源となるコミッションワークを企画・制作。現職では、施設を通した里山の新しいコミュニティ作りを継続中。

小山登美夫(ギャラリスト)
1963年東京生まれ。1987年東京芸術大学芸術学科卒業。1987年~1989年までに西村画廊勤務。1989年~1995年まで白石コンテンポラリーアートでの勤務を経て、1996年に江東区佐賀町に小山登美夫ギャラリーを開廊。
奈良美智、村上隆をはじめとする同世代の日本アーティストの展覧会を多数開催した後、現在は世代を超えて、菅木志雄や蜷川実花、杉戸洋、三宅信太郎、福井篤、川島秀明などを展示。また、国外アーティストのリチャード・タトルやステファン・バルケンホル、ライアン・マッギンレーなどを日本に紹介する。また、オープン当初より、バーゼル、マイアミ、ロンドン、香港、シンガポールなどのアートフェアへも積極的に参加。日本アーティストの実力を世界に知らしめるとともに、マーケットの充実と拡大を模索し、若手アーティストの発掘、育成にも力を注ぐ。
2005年11月に江東区清澄白河にギャラリーを移転。2012年、シンガポールに支店をオープン。2008年より明治大学国際日本学部特任准教授。著書に「現代アートビジネス」(アスキー新書)、「この絵,いくら?」(講談社)、「何もしないプロデュース術」(東洋経済新報社)、「見た,訊いた、買った古美術」(新潮社)。「"お金"から見る現代アート」(講談社)』

福住 廉(美術評論家)
1975年東京都生まれ。著書に『今日の限界芸術』、共著に『シルバーアート老人芸術』他多数。「artscape」、「共同通信」で毎月連載しているほか、「今日の限界芸術百選」(まつだい「農舞台」)など、展覧会のキュレーションも手がける。現在、東京芸術大学大学院、女子美術大学、多摩美術大学非常勤講師。

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